ショー見学のマナー

猫が好きな方にとっては、ショーキャットの美しさや、珍しい猫種は見ているだけでも楽しいものだと思います。更に、ある程度の予備知識を得てからキャットショーを見てみれば、違う角度からの楽しさが発見できるかもしれません。ショー会場で販売されているカタログと照らし合わせながらショーを見ていくだけでも、猫の種類、性別 、年齢や審査部門などの情報が得られるでしょう。

例えば、 アメリカンショートヘアという猫種にはシルバータビーだけでなく、ホワイト、ブラックのようにタビー(縞)がない毛色もありますし、ブラウンタビーやブルータビーといった毛色もあることは御存じでしょうか。アビシニアンにもいくつかのコートカラーがありますし、ペルシャに至っては驚く程のカラークラスが存在します。そして街中のペットショップでは滅多に見られない猫種、コーニッシュレックスやターキッシュアンゴラ、バーミーズ、シンガプーラなどもエントリーされています。

ショーキャットはその種の最も美しい姿を目指して繁殖された猫たちです。それまで認識なさっていた姿とはかけ離れた猫を見るかもしれません。チンチラやペルシャ、ヒマラヤンのとても短い鼻やロシアンブルーの直線的で楔形の頭、オシキャットやエジプシャンマウの鮮やかなスポットは、野生の豹を思わせるでしょう。シャム猫はキャットショーではサイアミーズと呼ばれ、細く長いボディーや手足が特徴です。

ナンバーのあがっている審査ケージには、審査の進行に従い、各色のリボンが与えられます。「キャットショーの進行とリボンの意味」のコーナーで、それらが意味するものを簡単に解説していますので、ぜひ御参照ください。

キャットショーをご見学の際は以下のお約束をお守り下さい。守っていただけない場合は見学をお断りする場合があります。

  • 無断で猫に触ることは禁止されています。所有者は猫の健康、病気の伝染、猫の手入れなどにたえず気を使っています。
  • 控えケージは猫ちゃんの休憩場所です。無断でカバーを開けたり覗き込まないで下さい。オーナーに許可を得た場合でも、指を入れたりケージを叩いたりしてはいけません。
  • フラッシュなしでの猫の撮影は可能ですが、猫に近づいて撮影したい場合、フラッシュを使用する場合は猫のオーナーの許可を得て下さい。審査中の猫は緊張していて音を気にする場合もありますのでご配慮をお願い致します。
  • ジャッジが審査しているリング内は立ち入り禁止です。
  • お子様連れの方は充分な注意をお願いします。審査台に近づく、ケージを覗く、走り回わる等の行為は猫を驚かせてしまうことになり、出陳者にとっては大変な迷惑です。特に子供の泣き声やぐずり声は厳禁です。すぐに会場からご退出下さい。
  • 一般見学者による動物を連れての入場はお断り致します。
  • その他、ショー会場内での飲酒、喫煙、猫や出陳者に迷惑になる行為などは禁止です。

マナーを守ってショー見学をお楽しみ下さい。皆様にとって楽しいショー見学でありますように!


エントリーと出陳者のマナー

キャットショーにエントリーするには、所定のエントリーフォームに必要事項を記入し、締切までにエントリークラーク宛に提出する必要があります。
なお、キツンクラス、ハウスホールドペットクラス以外のエントリーにはCFA登録ナンバーもしくは、一時的なレジストレーションナンバー(TRN)が必要です。CFAが認める血統登録団体の発行する血統書が必要など猫種により諸条件が違いますので確認の上、手続きを済ませてください。また、ベンガルのエントリーにつきましては現在、CFAの登録ナンバーが必要ですのでご注意ください。ショーによってエントリークラークの担当者が違いますので、ショー案内で確認してください。

エントリーフォームには猫のデータ、オーナーやブリーダーのデータの他に、ケージサイズや位置の希望を記入する箇所があります。用紙はこちらからダウンロードできます。PDFファイルですのでパソコンの中にアクロバットリーダーがあるかどうかを確認してください。

ショー当日の朝には待機ケージの配置が済まされていますので、実際に会場に到着してから変更を申し出るようなことがないよう気を付けましょう。基本的に当日の変更希望は受け付けられません。

ショー会場で受付を済ませたら、カタログの記載事項に間違いが無いか確認してください。修正が必要な場合には、速やかにマスタークラークに申し出ましょう。会場内では静粛にし、大声で話したり、笑ったりしないようにしましょう。

審査中の審査員への質問、審査結果に対して異義を申し立てる事は禁止事項です。また、ショーマンシップに反する言動は慎みましょう。エントリーフォームにも記載されているように、ショールールに則った姿勢でショーに参加してください。もしも、ショールールを読んだことのない方がいらっしゃいましたら、円滑なショーの進行のためにも、ぜひ御一読くださいますよう、お願い致します。